繪ハガキ競技會記事
『みづゑ』第三 P.16
明治38年9月3日
刹那(意匠)橋(技術)
一等水雷高畑徴平土橋瀧島寛水
二等とんぼとり三條千代子兩國橋荒木芳男
三等蓮の露太田南岳夕陽の橋小林華秋
四等由井ケ濱野口六三渓橋小林珠郎
五等魚釣瀧島寛水土橋三條千代子
六等相撲津雲孝里川の橋 鵜澤四丁
七等鞠投げ小林華秋野中の橋津雲孝
八等相撲山田全一夜の橋呉文平
九等媾和の調印金子貞危橋太田南岳
十等五段目荒木芳男野の橋後藤百次
(以下略)
繪ハガキ競技會記事
七月二十三日第十四回開會、出品者客員會員合せて三十一人、出品數二百七枚、選評の結果上記の如し。
意匠の二等は婦人らしき思つきにて、三等の蓮は何となく佛臭く、題の字に叶ふ樣なり。四等は曾我兄弟の紋散し配置面白く、六等八等共に同意匠なりしが、軍配團扇を白抜にした手際よかりし爲め津雲氏高點なりき。九等の調印は小村氏のまさに捺印せんとする處、眞に大切なる刹那といふべし。五段目は繪は巧みなりしも表情不充分にて、位置下りしは惜むべし
九月課題力(意匠、山田土筆氏出題)
森(技術)