畫に志して得たる顯著の利益(腦病の全治)
靜遠
『みづゑ』第九 P.13
明治39年3月3日
予が半生の經歴は涙の歴史である終に十餘年腦病の人となつた醫治も受けた參禅もしたが些の効力が無い畫に志してから見るもの皆樂しく從來の悲觀を脱して極て樂觀の暢氣の性格にいっとも知れず革變した予は同病相憐の情からして世の腦病者に彩畫の郊外寫生を御勸め申す(靜遠投)
靜遠
『みづゑ』第九 P.13
明治39年3月3日
予が半生の經歴は涙の歴史である終に十餘年腦病の人となつた醫治も受けた參禅もしたが些の効力が無い畫に志してから見るもの皆樂しく從來の悲觀を脱して極て樂觀の暢氣の性格にいっとも知れず革變した予は同病相憐の情からして世の腦病者に彩畫の郊外寫生を御勸め申す(靜遠投)