編者より
『みづゑ』第十五 P.18
明治39年8月3日
◎海老名氏へ湖岸は面白き出來、船の遠近法に間違なきや◎鈴木氏へ競技會出品の分は紙上に批評致兼ます別に御提出になっては如何◎長野也水氏へ大膽に戸外で寫生を爲給へ、壁の色が蔭になつてゐない空と比べてどれ程暗いか研究して御覧なさい◎ハガキ文學附ろく三宅氏の繪葉書でみづゑ十四未着といふて來た人は宿所も名もない消印も不明◎長野ねづみ君へ馬が御名前のやうですね、家も田も研究が足りません田の畔など遠近の色の區別が見えない◎辻本君みづゑは届きませんがいよいよ不明なら御一報を◎武末君入會書は適宜の文面でよろしい◎郵便切手で送金の方は必ず間に紙を挿んで下さい