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『みづゑ』第十六
明治39年9月3日

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 □靑梅に於て開會致候本會第一回水彩畫講習會は、極めて良好の結果を得、講師も講習生も、多大の滿足を以て三週間を過し申候
 □同會の景况は、出席者及成蹟品の寫眞と共に、精しく次號に登載可致候。
 □猶次號は挿繪には三宅克己氏の關宿のスケッチ、河合新藏氏の山路、石川欽一郎氏のペン畫等を重なる者とし、記事は丸山晩霞氏の水彩畫講話緑の研究、大下藤次郎氏の初學者の繪、石川欽一郎氏の會津紀行談、三宅克己氏の利根川廻り續稿等を出すべく候。
 □大橋正堯氏は、今回の夏期講習會に於て大に盡力被致候が、猶吾々と志を同ふせられ幹部の一人として將來斯道に對し、大に貢献せらるべく候。
 □前號會員名簿中、賛助會員森榮一郎とあるは、森榮一の誤りに付、爰に訂正致置候。
 □正會員の認諾を受くるため、提出せられし作品は、及第の上は本會に保存すべく、返戻の需に應じ不申候。
 □會員にして作品の批評添削を求めらるゝものゝうち、徃々模寫と思はるゝもの有之候、右は必ず原圖を添えられたく、然らざるものは不得止其儘返却可致候。
 □競技會出品の繪葉書中に、郵便切手を入れて、開き封にて送らるゝ方有之、右は第一種として、不足税を徴收被致候間、御注意あり度候。
 □競技會々費は、籔月分一時に御送付相成候も差支無之候
 □兼て屡々申置候通り、右出品繪葉書は、敢て數の多きを望まず、又出品者の多きも望まず、眞面目の考にて製作せられしものを少數にても歡迎致すべく候。
 □佳作を御出品になれば、自然夫に應じたるよき噛の交換返迭致さるべく候。爾來枚數の制限を越えしもの、なぐり描き、洒落がき、及び甚しき拙劣なるものは、徒ちに手數を要するのみにて、白他共何等の利益も無之候間、其儘御返却可申上候。
 □課題の意匠と技術を混同せらるゝ人あり、其作如何に精巧にても夫等は入選を得がたく候間御注意あり度、時々卷尾の規定を御覽下され度候。

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