編者より


『みづゑ』第十七 P.20
明治39年10月3日

◎和賀井氏へ蓮の御作もよいが道路も結構な出來です、惜むらくは遠近法に少しく間違がある、あれでは道路が斜になつて水平線が二つあるやうです、透視畫法の一斑は是非御學ぴ下さい◎長野也水氏へ茄子のやうな光澤あるものにはハイライトがある筈です、鉛筆畫若くは一色畫で研究を積まれん事を希望します◎安藝十三夜の月君へ原色表といふもの別に出來てゐる譯でない、たゞ繪具を着けて差上るのであるから、入用なら不明の繪具の名を書て往復ハガキで申込れたし◎足利SK氏へ御作圖取も色も濃淡も面白くない、墨繪から研究して下さい、そして專門家の繪を(版でもよい)よく見て圖取等は自ら悟らねばいけません◎晩秀氏及下谷白眼生へ御寄稿は紙面の都合を見て登載致します

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