讀者の領分
『みづゑ』第十八
明治39年11月3日
■三日發行の『みづゑ』が其日の夕方着く、時には一日早く着く、其嬉しさは一通りではないがさて偶に半日でも遅れると氣が氣でない僕は郵便局迄とりにゆくのです(相模太郎)■來年大阪で夏期講習會を開くとは眞實ですか屹度希望者が多いから是非决行したまへ(浪華狂畫生)■大下先生丸山眞野諸先生の御肖像を中學世界や文章世界又は『みづゑ」で拜見して多年の希望が達せられこんな喜ばしいことはない何卒此上の慾には御經歴を少々話して頂きたい(本郷紫紅)■『みづゑ』の第八と大下先生の水彩畫帖はまだありますか(松本、KK)◎何れも少し殘本があります■夏期講習會は盛んでした羨ましい私共の地方でもいつか開いて貫ひたい(仙臺北岩生)■來年上州邊で夏期講習をさるゝよし中學世界にありましたが塲處は何處ですか(前橋河村生)◎若し開けば信濃境の鹿澤温泉附近です■諸君水彩繪ハガキを御交換下さい然し畫面へは字を書かずに失敬ですが一二三等には水彩繪はがき一組附けて返禮します他は自筆にて十一月三十日迄に(播磨舞子局内多聞村朽木春翠)■文章世界で大下丸山兩先生にお目にかゝり又『みづゑ』で眞野大橋兩先生を拜して多年の望を達しました爾後他の幹部の方の御寫眞も出して下さい(麻布みつば)■晩秀生君御讓受してもよい御宿所を紙上に(松山、YM生)