繪葉書競技會規定


『みづゑ』第十八
明治39年11月3日

繪葉書競技會規定
 ●繪葉書は自筆に限る○繪の種類を問はず○粗雜なるものはとらず。
 ●課題甲は意匠を主として、乙は技術を主とす。即ち甲は繪はがきの形式を供へし圖案畫にして、乙は餘白を殘さず繪と見做すべきもの。
 ●甲乙共客員にて審査の結果、一等を得し人には二等の繪葉書を、二等へは三等をと順次高點のものを交換返送す〇一等の繪葉書は本會に保存す。
 ●課題外の繪葉書は出品十枚迄○A、B、の二級に分ち、出品數に應じて他人の作品を交換返送す。
 ●出品〆切は毎月二十日○〆切後到着の分は總て課題外と看做す●出品の繪葉書には裏面(畫面に非ず)に姓名若くは雅號を記入し春鳥會宛送られたし
 ●繪葉書を開き封にて送るものは姓名と畫題の外一切文字を記すべからず○封書にて送るものも不足税にならぬやう注意を要す
 ●競技會は毎月第四日曜日午後二時より日本橋區本石町十軒店三、門井學校内に於て開會○出品者は參觀自由。但前以て會費を添へ出席の旨通報されたし。
 ●出品繪葉書は開會後五日以内に交換返送すべし○結果は雜誌「みづゑ」にて報告す、途中の紛失は其責に任ぜす。
 ●壹回の出品毎に會費金五錢出席者は一人に付金拾錢を要す。○郵券代用差支なし○多人數にても一まとめにし送るものは會費同じく五錢○數回分一時に送付するも妨なし。

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