近事雜聞
『みづゑ』第二十一
明治40年2月3日
△水彩畫講習所十二月の例會には成績出品五十餘點、一等赤城泰舒氏、二等牧野康強氏、三等志賀正人氏にして、前回の一等當選者松浦氏の出品には佳作多かりし。
△前月は講習所開校一周年に相當せるを以で、廿七日午後より例會新年會を兼ね、其紀念會を催したり。景況は次號に報ずべし△太平洋畫會に於ては、一月五日研究所に於て新年會を催ふし、生徒の活人畫其他の餘興ありて盛會なりしといふ。
△太平洋畫會にては、來る四月中研究所に於てスケツチ展覽會を催す筈にて、昨今準備中なりと。
△一月二日より十日迄、長野市に於て洋畫講習會あり。本會の丸山氏主として指導の任に當られ、大下氏も數日間應援として出張したり。こは同市學校職員及新聞社員數氏の發起に成りしものにして、猶八月頃には澁温泉附近にて夏期講習會を催す計畫もありといふ。
△前記講習會を終りて後、十二日長野市城山館にて成績品展覽會を開き、十三日には上田町にて、丸山氏携帯の水彩畫展覽會を開きしが、何れも盛會なりしといふ。
■本會へ宛て年賀状を寄せられし讀者諸君に謹で御禮申上候