近事雜聞


『みづゑ』第二十二
明治40年3月3日

△水彩畫講習所に於ては一月二十七日正午よりその開校一周年紀念を兼ね新年會を催ふしたり、會するもの講師生徒合せて四十名、頗る盛會にて、講話演説及作品批評等あり、終て遊戯福引等種々なる餘興ありて、午後十時散會したり。
△同日月次會の出品は五十餘點、一等夏目七作氏の靜物、二等鈴木一治氏の秋の郊外、三等志賀正人等の芝山内等にして、選外にも佳作少なからざりし。
△早稻田畫會にては二月十七日牛込朝日倶樂部に於て茶話會を催ふしたり。
△本月下旬開會せらるべき東京博覽會に出品さるべき水彩畫の内確定せし分は、太平洋畫會にては河合新藏、丸山晩霞、中川八郎、大橋正堯、大下藤次郎、白馬會にては三宅克己、其他、眞野紀太郎、織田一麿等の諸氏にして他に三四の出品あるべしと云ふ。△水彩舊畫講習所二月々次會の出品は三十餘點、一等松山忠三、二等小山周一、三等志賀正人氏なり

この記事をPDFで見る