寄書 青葉集
言緑生
『みづゑ』第二十七 P.18
明治40年8月3日
△寫生は朱敗した。日は暮れた。頭の上で晩烏がバカダバカダと啼く。
△繪具がのらぬ。調子が合はぬ。塗る洗ふ益々面白からず、奮發一番勇氣を鼓舞して夢中で畫き終つて見れは捨て難い。
△初學者が初めて郊外寫生をするのは甚だ難い事である、師曰く『然り臨本に依るべし、臨本と同じ樣な景色を見出して其れを畫けよ』と。
言緑生
『みづゑ』第二十七 P.18
明治40年8月3日
△寫生は朱敗した。日は暮れた。頭の上で晩烏がバカダバカダと啼く。
△繪具がのらぬ。調子が合はぬ。塗る洗ふ益々面白からず、奮發一番勇氣を鼓舞して夢中で畫き終つて見れは捨て難い。
△初學者が初めて郊外寫生をするのは甚だ難い事である、師曰く『然り臨本に依るべし、臨本と同じ樣な景色を見出して其れを畫けよ』と。