若葉會報告(通信)


『みづゑ』第二十七 P.20
明治40年8月3日

 今般水戸中學に於て五年生の有志發起となり、水彩畫の進歩發達を謀るの目的を以て若葉會と申す團體を組織し、各自の寫生畫を集め、肉筆の雜誌となし、毎月一回發行する事と定め巡番に會員に廻送して互に批評を加へると云ふ規定に致し、去る六月二十二日を以て若葉會第一集を發し申候。集る所の繪畫廿點、忠實なる寫生あり、酒落なるスケツチあり、中々面白く御座候。目下會員は五年生のみにして僅か九名斗りに候へ共、何れも皆非常なる熱心家なれば、將來有望の團體と存じ候儘、一寸御報告に及び候。
 猶一年生より通じて募集する考へに御座候
 水戸中學大橋三平氏報

この記事をPDFで見る