『みづゑ』第三十一
明治40年12月3日

◎東京四大通東京通人著
 京橋木挽町也奈義書房
 菊判半載クロース本綴二五〇頁六十五錢東京案内の一種にして遊覽、食物、買物、旅館等に分ち、何れも精細なる探究を經たるもの、地方人は勿論、東京人にても一本を有する時は至極重寶なるべし。文章明快奇抜にして面白く、小杉未醒氏の約五十頁の挿繪は例の通り奇想天來木文と相侯つて東京の通を穿つ事切實なり。

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