紹介


『みづゑ』第三十一
明治40年12月3日

◎早稻田文學十月號には石井柏亭氏の「肖像畫論』あり同十一月號にに林田春潮氏の「現今の日本畫」島村抱月氏の「ドイツ近代の銅像彫刻」あり◎文庫第三十五卷第四號には小島烏水氏の「秋の自然美觀」あり◎中學世界十一月號には青木繁氏の「グワツシの話」あり◎日本美術十月號には三好梧一氏の「建築美について」あり十一月號には紀淑雄氏の「職業としての繪畫」あり
◎十一月一日初號を出せし青年の友は、羽仁吉一、松岡正男兩氏の編輯に成れる質素なる雜誌にして、現代青年の意嚮滔々として物質的方面に趣くを慨し、金錢上の富の成功以外、人間としての事業ある事を熱心に鼓吹せり。吾人が水彩畫の趣味を普及せしめんとするも、又此意に外ならず。吾人は爰に本誌の發行を祝し、同時に『みづゑ』讀者に向つて本誌を愛讀せられん事を勸む(毎月一回、六錢、小石川小日向台町三丁目愛友社發行)
◎演藝は新に生れたる好雜誌にして廣く藝界一般に渉り材料極めて豊富なり、但挿入のコマ繪は感服せず(毎月十五日發行、十八錢、日本橋通四丁目斯文堂書房)

この記事をPDFで見る