近時雜聞


『みづゑ』第三十四
明治41年3月3日

△日本水彩畫會新年會は一月二十六日研究所に於て催したり、來會者六十名、種々なる餘興ありて極めて盛會なりし
△仝所研究生十余名は一月三十日豐多摩郡堀ノ内、大宮八幡附近に遠足寫生會を催ふし、各自二三葉の寫生畫を得て薄暮散會したり
△仝研究所に於ては二月第一月曜日より毎週引續き夜間自由研究科を設け人體モデル寫生をなせり、講師の承認を得れば何人にても出席し得べく會費は一週間金六十錢なりと
△程ケ谷小學校にては三月二十二日より二十四日迄スケツチ展覽會を催ふし、日本水彩畫會横濱支部員の出品もあるべく、猶參考品として日本水彩畫會幹部諸氏の作も陳列せらるべしと云ふ
△横濱みどり會にては四月十八、十九の兩日伊勢崎町一丁目石田亭に於て春季展覽會を開き、會員所作の繪畫を陳列すべしといふ
△小樽白百合會にては四月初旬その第二囘展覽會を開くべく、會員作品のほか日本水彩畫會幹部諸氏の作も借受陳列すべしといふ
△和歌山師範學校内の五月會第二回展覽會は二月十一日同校内に於て開會、出品八十余點何れも眞面目の作のみにて、成績良好なりしと、且會計上の都合により繪はがきのパザーを開きしにこれまた好成績を收め得たりといふ

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