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『みづゑ』第三十九
明治41年7月3日

□本號口繪はワツトマン九ッ切のスケツチにして去年文部省展覽會出品『穗高山の麓』の原圖に候
□次號には戸張孤雁氏の『コンホジシヨン』説明圖を添へて委しく講話さるべく、山本鼎氏の『版のなぐさみ』はヱツチングについて詳説さるべく候
□夏期講習會場は奈良と决定致候同公園は千年の古都の面影殘り居り樹木に冨み建築に彫刻に寫生の材料は極めて豐かに御座候
□されは初歩の人或は戸外寫生を望まぬ人には時々靜物寫生を試み可申候へ共出來るだけ戸外に於て實習致させ候方針に御座候
□宿舍其他の都合も有之候間出席希望の方は一日も早く御申込有之度候
□奈良には完全なる彩料店無之候開期中入用の品は取纒め東京又は京都より取寄せ方取計ひ可申筈に候得共差當り入用のものは御用意ありたく候
□出席者にして新に寫生用具を求むる方には文房堂割引券を進呈可致候に付返信料を添へて御申出ありたく候

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