秋の山と小鳥
『みづゑ』第四十一
明治41年9月3日
秋の鮮美なる山には色鳥なるものが渡來する、色鳥とは、こがら、やまがら、きくいたゞき、しぢうから、まつがら、其他の小鳥をいふ、この鳥の羽毛は秋の色に似てゐる、聲は春の百千鳥の優美なる囀と異なり、淡麗なる音を發す。春の小鳥の音は三味線の如く、秋の小鳥の音は横笛の如くである。
〔丸山晩霞氏、女性と趣味〕
『みづゑ』第四十一
明治41年9月3日
秋の鮮美なる山には色鳥なるものが渡來する、色鳥とは、こがら、やまがら、きくいたゞき、しぢうから、まつがら、其他の小鳥をいふ、この鳥の羽毛は秋の色に似てゐる、聲は春の百千鳥の優美なる囀と異なり、淡麗なる音を發す。春の小鳥の音は三味線の如く、秋の小鳥の音は横笛の如くである。
〔丸山晩霞氏、女性と趣味〕