みどり洋畫會を見る

大下藤次郎オオシタトウジロウ(1870-1911) 作者一覧へ

T、O生
『みづゑ』第四十三
明治41年11月3日

 アマユアとして非常な熱心家、北山氏等の經營にかゝるみどり洋畫會では、その第二回の展覧會を、上野の竹の台陳列館で開いた。會員の出品約三百點、參考品としては諸大家の作が十數點出てゐる。一巡した處、會員の作では淺枝氏のによいものがある。點數は多いが、何れも小さなものばかりで、會場に負けて見るから物淋しい、そして公衆に見せるのは少しく早過はせぬか、寧ろ會員間丈けで展覽して、先輩の批評でも聞いた方が會の爲によいやうである。(T、0、生)

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