奈良振美會


『みづゑ』第四十三
明治41年11月3日

 同會にては今回水彩畫講習部を設けられたり、規則の大要左の如し
○學科は墨繪、パステル、水彩畫及講話○授業日は毎週土曜日午後、日曜日午前三時間宛修業年限は二ヶ年○記名料五十錢、授業料八十錢但學校長の證明を有する學生は授業料半減○地方講習生の爲めの寄宿料は凡そ一日十八錢内外但自炊せんとするものは會費一ヶ月八十錢を要す○講師は都鳥英喜(毎月一回出張)松原三五郎(時々出張)久保田安太郎、奥山位重諸氏、以上
 規則書を要する人は奈良市東寺林町奈良振美會繪畫講習所へ宛て申込まるべし
 なほ、同會主任島津氏は、奈良に寫生のため來遊さるゝ學生の爲めに、極めて低廉の費用を以て同會寄宿部に宿泊せしむべしとの事なれば同地にゆかるゝ人は、タトヱ寄宿せざる迄も、宿泊所其他同氏に御相談あれば極めて便宜多かるべし

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