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『みづゑ』第四十六
明治42年1月3日
□昨年計畫せし特別讀者募集は、二十餘家の賛成ありて、製版印刷費等の値上げに掲はらず、本誌をして幾分面目を改め候結果僅少なれ共讀者の數は約一割を増加致候
□本誌は其収入の全部を、一切編輯費に使用致候事故、収入の増加はやがて内容の善美を來すべく候間、希くは此際特別及普通讀者の勸誘等奮て御盡力下されたく候
□本號口繪『燧岳』は、昨秋文部省展覽會へ出品せられし『深山の夏』の原畫にして、ワツトマン九ツ切大に御座候
□小島氏の『ラスキンの山岳論』は四五回にて終了可致候、次號にはいよいよ其傑作『近世畫家論』に就ての説明出づべく候
□『イースト氏寫生談』及び『色彩應用論』は猶一回を剩し居候、これまた次號に出すべく候
□別項廣告欄に有之候通り本會の丸山晩霞氏のため長野縣有志の催にかゝる畫會有之候同氏の日本畫はその專門たる水彩畫の技倆に對して決して遜色あるものに無之と信じ候、讀者諸君のうち御賛成の方は本會へ御申込下され度候