讀者の領分


『みづゑ』第四十六
明治42年1月3日

■新年お目出たう本年も不相變一層親しく自筆繪葉書の御交換を願ふ(東京小石川區林町十二鹽島愛山)■一相陽二葉氏の提案なる繪畫交換は如何なりしや二三宅氏『旅行とスケツチ』繪葉書十枚と『みづゑ』第一第六第二十と交換を乞ふ(廣島縣東城町織田將一)■『みづゑ』第十九御不用の方は仝三十七と御交換願ひたし(石狩國夕張郡角田村福井善吉)■自筆水彩繪葉書の交換希望(福岡市大名町六七筒井萬年)■カツサン氏鉛筆臨本全部六十册揃廉價十二圓前金着次第讓與(下關市東南部町藤井直二郎)■文房堂に目録を請求せしも相當時日を經過せしに何等の挨拶なし郵券沒収の厄に逢はざるやう讀者に注意す、追て春鳥會に於て特選繪具其他器具類の販賣御取扱を希ふ事としては如何(神戸一寒生)◎丁度序ありし故文房堂に注意せしにそれと覺しき方に二三日延引ながら送付したりといへり、若し未だ其手續を爲さぬやうなれば諸君に代つて大に筆誅すべく重ねて御一報を請ふ、次に本會にては何分多忙なれば御取次は出來ませぬ■弊店振替貯金は大阪六一五番に改まり候間御承知置かれたく候(大阪市中の島五丁目吉村峰吉商店)■みどり及校友會月報の定價發行所並びにみどりの來春の新年號目次内容等を知らせて頂きたい(高山禎藏)◎みどりは二三ヶ月休刊してゐます新年號と申て内容は不明これは會員組織で會員外に雑誌を賣るか否か不明、事務所は下谷區車坂町十七番地次に校友會月報は非賣品で會員は東京美術學校の關係者に限ります■中澤さんの東海道五十三次の定價及賣捌所、人物畫に關係した書物、それから洋風美術家小傳がまだ殘つてゐますか(お尋ね生)◎五十三次はよぽど前の出版故よく分らず發賣所に神田區小川町大野書店と覺えたり、人物畫の書物と申て別になし、美術家小傳は殘本二三册はあらん

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