東京の彩料相場(再び)


『みづゑ』第四十七
明治42年2月3日

 前號に最近の東京各商店に於ける彩料相場を掲げたが、其後文房堂の改正値段は左の通りなり、但前號竹見屋のワツトマン908年分一枚二十七錢とせしは三十錢の誤にて二十七錢は1907年分なりと。
 B印大形チユーブはローズマダー、ピンクマダー、タイリヤンローズ、カルサムスローズ(以上二十錢宛)レモンエロー(十二錢)オリエントレツド(十六錢)次にB印乾製は三十九色ありて並色十錢より十五錢、二十錢、三十錢の四種、ニユートンのチューブは十九錢、三十錢、四十錢、六十五錢の四種ニユートン大形乾製は並色三十錢、六十錢、八十錢、壹圓貳十 錢の四種、ワツトマン1608年分一枚二十八錢宛
 これで見ると竹見屋熊野屋文房堂共値段が略ほ同樣になつて、ニユートンチユープの最高色は文房堂の方が竹見屋より十錢廉價でワツトマンは二錢下直で買へる事となつた。

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