讀者の領分
『みづゑ』第四十九
明治42年4月3日
圖案畫用の極美しき金銀粉を安價にて分與すべし、見本入用の方は往復はがきにて(福井縣今立郡服間村春山梅田正義)■『みづゑ』第六赤城の族不用の方は相當代價で譲られたし、'但し第卅以下の一部と交換してもよろし(米澤市免許町下佐藤周子)■小生今度東京府下荏原郡大崎村下大崎三〇七へ移轉致候(高橋松治)■『みづゑ』第四より八迄、十より十三迄及二十號を繪葉書と交換又は相當代價にて譲受たし、尚、自筆水彩畫の交換を希望す(攝津尼崎町字大物二五三、木内静浪)■佛國製陶器入十六色水彩繪具、殆と未使用品同樣のもの安價にて譲りたし(三重縣阿山郡上野町東町筒井鉦吉)■春鳥會繪葉書競技會を休止されしは、我々田舎の初學者にとりて悲しむべく惜むべきことである、是非毎月一回開催せられれし(希望生)■不相變自筆水彩の交換を望む(秋田市茶町梅ノ町河村緑葉生)■中澤弘光氏筆『富士十二景』の上の部(六枚)定價一圓二十錢のもの六十錢にて譲る(春鳥會内A番)■『みづゑ』第六よごれ目なきもの一册あり、同第五と交換したし(春鳥會内B番)■方寸畫暦定償二十錢にて譲る(春鳥會内C番)◎今回讀者のため譲品の交換又は譲與の取扱を試みんとす、就而其現品と賣價表を送らるれは預り置きて取扱ふべし、又譲受希望者は、同時は送金されたく、若し既に約束濟の時に『みづゑ』誌代に振替ろことと承知ありたし、次に此取扱に對して、本會は途中紛失其他一切の責任を負はず。