讀者の領分


『みづゑ』第五十
明治42年5月3日

■夏期講習會開催希望地○伊勢山田、五十鈴河畔、二見浦、朝熊山等材料豊富(三重縣YA生)○京都附近(京都櫻涯生)京都以西の地を望む(九州H生)○紀州高野山は材料多く且盛夏と雖も凉しく一番適當と思ふ(保田虎太郎、MK生、和歌の浦生、海南漁史)○近江、京都又は神戸附近長谷川利行)○攝州尼ヶ崎は近傍好風景多し(笑波)○再び奈良に開催を望む(大佛、懐古生)○若し廣島に開かるゝなら全力を盡すべく候(希望生、GO生、NK生)○本年あたりは九州にて開催ありては如何、出席者も多からんと存候(鵬岡HM生)○津市希望(駒田彦太郎)■光風四年一號あり水彩畫と交換すべし(下關市東南部町藤井直二郎)■織田將一氏に問ふ「洋畫講義録」全部何册にて何程の價なりや(駒込曙町有明生)■自筆水彩葉書の交換を願ふ(神奈川縣鎌倉 長谷、堀谷紫海)■小生所持の油畫具及携帯箱、筆等一切非常なる安價にて譲る(陸中一ノ關杉ノ下佐藤方紫水生)■東京の愛山君秋田の太平童君御返葉を乞ふ、次に筆洗付水筒御不用の方は御通知下さい(米澤市免許町下、佐藤周子)■廣く有志の眞面目なる水彩畫の交換を乞ふ、返畫は三日以内に必ず呈す(紀伊有田郡廣村渡邊氏方長谷川利行)■繪葉書競技會を開かれたし(廣島GO生)■『みづゑ』五と六交換濟(春鳥會内B番)■一寸前號の評を申さう口繪の『小笠原の春』一度すつと見た時は植物の標本と思つた、二度見た時は凉しさうに思はれた、三度目には成程、四度目には詩的ぢやとやつた、五度目には水彩畫も斯んなに面白いものかと思つた。待ち焦れた『ラスキンの山岳論』一氣に讀み下した、『美術談叢』結構、大下先生の『國府津より』は長い長いお仕舞になつたので失望。(長谷川利行)■三十九年頃に丸山晩霞氏主筆『水彩畫講義録發行されしが其後如何なりしやは御存知の方ありや(KS生)◎書肆の倒産で二號程で中止になりました
 

和歌山師範學校内五月會々員

この記事をPDFで見る