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『みづゑ』第五十一
明治42年6月3日
□本號口繪原色版は、昨年大橋氏が韓國滞在中の作にして、原圖はワツトマン四ッ切大、前に横はつてゐる黄色のものは荷を背にして休息せる牛なりとの事に御座候
□中繪の夏の夕は日本水彩畫會研究所の相田寅彦氏の作に候、他の一葉は會友松岡氏の昨年寄稿せられしものに御座候
□次號の本誌講話には、石川氏の『美術叢談』。大下氏の『靜物寫生の話』。他に丸山氏は久し振にて『雀の研究』なる一論文に執筆せらるゝ筈にて、雜録には、大下氏の日本アルプス信濃上高地の寫生紀行を登載すべく、挿繪は上高地附近の景勝原色版小形四版、仝しく大形一葉、石版 葉、寫眞版二三版を挿入致すべく候
□日本水彩畫會開催の水彩畫夏期講習會の事は別項記載の通りに御座候、吾等は徒らに會員の數の多きを冀はず、たゞ熱心なる人々の參集を得たく存候