問に答ふ


『みづゑ』第五十一
明治42年6月3日

■色彩のことにつき初學者に解し易き書物ありや(三河夕暮)◎『水彩畫階梯』には其巻尾に色彩のことを説明してあり代價送料共一册三十四錢本會にて取次すべし。其上詳細に知らんとなれば博文館發行工業叢書中の『色彩學』?を見られよ定價は壹圓なりしと覺ゆ■藤島武二氏は洋行中なりや(長谷川利行)◎然り■美學及美術史(西洋)の良參考書及發行所等を知りたし(KY讀者)◎森鴎外氏の審美學に關する著書は東京日本橋春陽堂より、岩村透氏の美術史第一巻は湯島切通坂町畫報社より發行、何れも定價不詳■本年夏休みに出京して親しく御教授を受けたし、夏も日本水彩畫會研究所を開かるゝにや(萩戸生)◎夏期は休課なり、多分鎌倉にて夏期講習會を開く筈につき其方へ御出席ありたし、詳細は來月の『みづゑ』を見られよ■廉價なる鉛筆畫のよき臨本なきや(俊三)◎日本橋通三丁目成美堂書店に小山先生の中學用鉛筆臨本あり定價不明■一 小形の乾製繪具は大凡何程位ひの價格なりや二 ヌーボー式の線の太さは一定すべきものにや(一紅)◎一 大形の半價を通例とす二一定せずとも可なり

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