水貼の紙


『みづゑ』第五十六
明治42年11月3日

 水貼の時、縁に貼る細い紙は、通常日本紙の厚いもの、即ち美濃紙が多く用ひられるが、近ごろ或人の試みたのでは摸造紙が一番よいといふ、それで編者も早速用ひて見たところ、少し紙が伸びて、貼る時に注意が入るが、糊のつきもよく、また剥がす時に、よくとれて跡の體裁も至極よい。摸造紙といふのは『みづゑ』の袋の紙にて、直接讀者は、この袋を使用したら丁度一ヶ月分位ひは間に合ふでせう。

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