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『みづゑ』第五十八
明治43年1月3日

□本號口繪原色版『雪の日』に日光町停車場附近の寫生にして、原畫はワツトマン四つ切に御座候
□中繪原色版『オレンヂ市場』に千九百一年の製作にして、原書の大さはタテ二十二吋ヨコ二十六吋に御座候
□次號の挿畫は鈴木錠吉氏の『圍爐裡ばた』、松山忠三氏の『飯田橋の朝』、北村定次郎氏の『晴わたる日』、ほかに木版若くは寫眞版一頁を加へ可申候
□本年七月は本誌滿五週年に相成候につき挿繪及記事を多くし、立派な特別號を造りたく、其資金の一部として、主幹大下氏は、是迄自己の参考にと殘し置きし水彩畫のスタデー及スケツチの數多を提供致候につき、御所望の諸君は、後付廣告欄の規定御一覽御申込被下度候
□『みづゑ』殘本整理のれめ特價發賣を試み由候、御入用の方は廣告欄御覽の上品切にならぬうち御注丈被下度候
□曾友諸君御便利のため『桑田式包装』製作爲させ置候、タテ一尺二寸横八寸五分にて一個金十六錢送料四錢に御座候、相互取扱上極めて便利につき、可相成此包装を御使用有之度候
□『みづゑ』未着の旨、二十日過になつて御申越の方有之、かゝる場合往々品切にて御送り致されぬ事有之候。本誌は嘗て定期發行日たる三日を遲延せしこと一回も無之候、今後も同樣なれば、發行日以後相應の時日を經過し不着のせつは、一應郵便局御取調べの上、御申出有之度候
□郵券にて誌代御送付の方は可相成一錢、一錢五厘、三錢切手等にて願度候、二十錢切手など大に迷惑致候
 

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