韓國の俚諺(帝國文學)


『みづゑ』第六十六
明治43年9月3日

△額の上にかゝつた水は踵迄流れる
 繪も畫き出しが肝心
△十遍斧で打つて倒れない木はない。
 六つかしい場所でも十遍も繰返して寫生すれば終には成功する
△指尖に立つた棘は分るが胸の中に膿の溜まつたのは氣が付かない。
 繪の細かい處へばかり氣がついて大きな調子はとかく忘れ勝ちで困る
△盲者が小溝を叱る。
 自分の下手なのは忘れて筆が悪い繪具がいけないといふ
△鳶も老熟すれば雉を捕へ食ふとか。
 凡才でも久しく勉強すれば終には上手になれる

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