寄書 木下蔭
コスモス
『みづゑ』第六十六
明治43年9月3日
木下蔭藤澤コスモス
光榮ある藝術の神は其祭壇の前に跪づける若き才ある子に向つて多大の祝福を下すや必せり。
緑したゝる木の下蔭に三脚をすへて袖を涼風に拂はせつゝ自然を寫す吾に腦みの心なし。
清澄の氣に浴しつゝスケッチする時の吾に安らけき慰あり。
コスモス
『みづゑ』第六十六
明治43年9月3日
木下蔭藤澤コスモス
光榮ある藝術の神は其祭壇の前に跪づける若き才ある子に向つて多大の祝福を下すや必せり。
緑したゝる木の下蔭に三脚をすへて袖を涼風に拂はせつゝ自然を寫す吾に腦みの心なし。
清澄の氣に浴しつゝスケッチする時の吾に安らけき慰あり。