寄書 東京府勸業展覽會の水彩畫
TK生
『みづゑ』第七十四
明治44年4月3日
何といつても水彩畫は太平洋畫會のことだ。太平洋畫會には水彩畫會といふ團體の出品がある。東京府の展覽會は、白馬會の人が澤山出してゐるが、水彩は實に少ない、その少ない中で南先生と石川先生の作が目につく、他は實にくだらぬものばかり、その目につく兩先生の御作も、格別大したものではない。あゝ早く太平洋畫會の展覽會が見たい、そして水彩畫の室に一日を暮したい。
TK生
『みづゑ』第七十四
明治44年4月3日
何といつても水彩畫は太平洋畫會のことだ。太平洋畫會には水彩畫會といふ團體の出品がある。東京府の展覽會は、白馬會の人が澤山出してゐるが、水彩は實に少ない、その少ない中で南先生と石川先生の作が目につく、他は實にくだらぬものばかり、その目につく兩先生の御作も、格別大したものではない。あゝ早く太平洋畫會の展覽會が見たい、そして水彩畫の室に一日を暮したい。