紹介


『みづゑ』第七十七
明治44年7月3日

◎婦人の友 羽仁氏夫妻經營の婦人の友は、質素と實益とにより多年好評を博し來りしが、六月號よりは一躍面目を改め、多數挿畫を加へて大雜誌として發行されたり。口繪は鮮麗なる富士裾野の初夏、其他幾多の寫眞版あり、寫眞版はありふれたるものを避けて、特に婦人社會に有益有趣味なるものを撮影せしと覺しく、他に見られざる特色を帶びたり。記事にもまた統一あり主義ありて極めて健全なるは喜ぶべし。猶七月號よりは毎號大下藤次郎氏の水彩畫手ほどき數頁宛、臨本と共に連載せらるべしへ毎月一囘一日發行一部十六銭、小石川雜司ヶ谷町婦人の友社)
◎演藝畫報第★號六月號には。三十五頁の鮮明なる各座狂言の寫眞版あり、二三の石版木版あり、記事また藝苑の各方面にわたりて趣味深し。此雜誌一册を手にすれば、わざわざ時間を潰して暑いのにお芝居へ往がなくとも濟む譯なり(毎月一回一日發行一部三十銭、京橋區南佐柄木町演藝畫報社)

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