THE STUDIO スツデオ紹介


『みづゑ』第八十三
明治45年1月3日

 ベルナルト,ハリソンと云ふ英國の青年畫家の畫が此頃佛國政府買上の榮を得て、其國民美術館に藏せらるゝこととなつた、此人の畫には、何か素適に心持のいゝ又毛色の余程變つた所がある、近代的でないと云へば其れぎりだが、云ふt云はれぬ古びた面白さとロ一マンチツクな所がある此所に寫眞版としたのも昨冬巴里に陳列されたもので、特徴をよく示して居る、彼は非常に南欧伊太利の風景が好きだ、さうして、今日、是こそ近代的とか何とか云つて、かつがれてる無暗矢鱈に塗り立てる、やり方を嫌いだ、是等は其或覇氣ある構圖と相侯つて所謂バイロン風の力強い感じを表はして居る、此バイロン風の感じは随分長い間忘れられて居たもので、今は目新しく感ぜられるから、又再び持て出すに相違★い、ハリソン氏は國民協會のサロンに、よく出品して、名も賣れて居る、好むで畫く伊太利の海の青さと日の暖さは常に評判がよく、佛國の鑑賞家は畫き方もしつかりして居るし色も調和がうまいと云ふて居る彼は此頃其協會の會員に推薦せられた。
 

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