水貼ブロツクに就て

富岡生
『みづゑ』第八十六
明治45年4月3日

 前々號に水貼ブロツクの事が出て居たが小生の經驗を書いて見る。
  紙は下のより順に少しづゝ大きい方がよい。同じだと紙と板との間が工合が惡い尤も三枚位ならかまわぬ。
  貼る時紙と板との問に強い糸を入れて貼り其の端を少し出して置くとめくる時に小力を要せず外の紙まではがれる事がない。但し小生は摸造紙を用ひる故日本紙の強いのではうまく行かぬかも知れぬ。
 下から番號を紙の端に記して置くとあと何枚殘つて居ると云ふ事が知れて便利である。

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