みづゑ第八十九號要目
『みづゑ』第八十九
明治45年7月3日
春(水彩畫原色版) 故青木繁
中學生と水彩畫石川欽一郎
繪畫美學(二)服部嘉香
劇の背景 (一) 山崎 紫紅
甲州御嶽の奧(水彩畫原色版)山本森之助
私に畫が描けたら(二)磯萍水
青木繁氏の畫を見た時 矢代幸雄
黄泉此良坂(寫眞版) 故 靑木繁
記憶に殘れる水彩畫(二) 三宅克己
上高地(水彩畫原色版) 故大下藤次郎
續三脚特語(四) 鵜澤四丁
光風會第一回展覽會水彩畫パステル評赤城泰舒
洗濯(水彩畫原色版)篠原新三
寄書問に答ふ讀者の領分其他
「みづゑ」の小史
「みづゑ」は明治三十八年七月大下藤次郎の創刊にして、本邦に於ける水彩畫專門研究の最初且つ唯一の雜誌なるのみならず、現存洋畫雜誌中にて最古の歴史を有するものゝ一なり、四十四年十月、大下死去の後は、同人事業の記念として、遣族大下春子及び同正男に於て繼續經螢することとなり、故人の親友及び門下生その他斯道專門家の賛助を得て引きつゞき發行す、發刊以來八星霜の間期日を愆またず、毎月一回づゝ發兌して今日に至れり