短歌
後藤孤崖
『みづゑ』第十一
明治39年4月18日
何鳥とようは定めぬ山居の日美妙の音の窓に落ち來る
西の國大寺九月の施餓鬼會や亡者に似たる乞食等群す
群羊の如くもあるや大海に眞ひる現しぬ怪形の雲の
去にし世の西日の中のみ佛を強い見しか今吾目眩する
潮鳴るや海うろくずの軍勢が今しどよめくかちどきと見る
後藤孤崖
『みづゑ』第十一
明治39年4月18日
何鳥とようは定めぬ山居の日美妙の音の窓に落ち來る
西の國大寺九月の施餓鬼會や亡者に似たる乞食等群す
群羊の如くもあるや大海に眞ひる現しぬ怪形の雲の
去にし世の西日の中のみ佛を強い見しか今吾目眩する
潮鳴るや海うろくずの軍勢が今しどよめくかちどきと見る