巖谷小波氏の寄せられた感想


『みづゑ』第八十四 P.19
明治45年2月3日

 大下先生に、はじめてお目に掛つたのは、青梅に御閑居中の時でした、其頃彼地の四丁君に招かれて素人連中が寫生に出かけた事があります(尤も和田、三宅などの先生方も交つては居ました)その後、此寫生會の他に畫葉書會などを催して私の靑山の宅へも來て頂いた事があります。叉早稻田畫會の顧問に成つてもらつたりした。あーほんとに親切な好い先生||何だつて早く死んでおしまいなすつた!?此間も文展の『柳』の前で私はしばらく泣いたのでした。小波

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