日本水彩畫會横濱支部規定


『みづゑ』第八十四
明治45年2月3日

 一、本會は業務又は勉學の餘暇水彩畫を學ばんとする同好者を 以て組織す
 一、本會に男女を問はず斯道に趣味を有するものゝ入會を許す
 一、本會は毎月一圓講師として日本水彩畫會より水野以丈氏を 聘す
 一、學科は鉛筆畫、一色畫、水彩畫等とす
 一、講師出張は毎月第一日曜日午前九時より午后四時迄とす 但し都合に依り變更することあるべし
 一、會揚は伊勢山太神宮前坂本幼稚園とす 但し晴天の日は大抵戸外寫生雨天の日は會場にて靜物寫 生右の中適宣の時間を計り講師に作品の批評を乞ふ
 一、入會希望者は橫濵市英町ニノ十四高畠和雄方に申込むべし
 一、本會々員は入會の際記名料として金五拾錢を納め會費とし て毎月(出缺席の有無に關せず)金五拾錢を納むべし 但し地方會員は毎月出席困難なるべきにより特に毎月金 拾錢を納め出席の際のみ金五拾錢を納むるものとす
 一、本會々員にして退會希望のものは其旨幹事に申込むべし
 一、本會は退會者中特に有志のものを會友とし以て永く本會と 關係を持續せんことを希望す
 一、本會々友は會費として毎月金五錢を納むべし(但し退會者 に限る)會友は臨時寫生會其他諸會に本會より通知を受け 會員同等の權利を以て是に列席することを得費用は總て實 費負擔のこと
 一、本會々員若しくは會友にして三ケ月以上會費を滯納せるも のは退會と見爲す
 一、本會は毎月一回(大抵第三日曜日)隨所に臨時寫生會を催す 時間及場所は其の都度通知すべし
  以上 幹事田中太郎吉
 明治四十五年一月改正 仝 高畠和雄

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