嚴島水彩畫講習會規定

　一開催の主旨及目的本講習會は故大下藤次郎氏の遺志を承け開催する者にして墨繪及水彩畫の研究を爲すものとす
　一主催者中國新聞社
　一講師東京赤城泰舒先生
　一委員東京藤田紫舟廣島影久良雄
　一會員資格男女を問はず何人も會員たることを得
　一課目墨繪及水彩畫の講話、室内及戸外寫生の實習
　一會場安藝國嚴島公園（室内實者は嚴島小學校）
　一會期八月五日より一週間
　一會費記名料金五十錢（入會申込と同時に徴集するものにして會員出席せざるときと雖返還せず）會費金壹圓（講習開始の日徴集す）
　一宿泊料本會指定の旅舎宿料一日五十錢
　一申込所廣島市大手町四丁目中國新聞社
　一申込期限七月十五日まで
　一申込書式（用紙半紙）
　入會申込書何縣何郡何町何村何番地族籍職業姓名生年月日私儀御社主催嚴島水彩畫講習會へ入會致度候に付御許可被下度此段相願候也明治何年何月何日右姓名印中國新聞社御中
　一會員の携帶すべき器具墨繪ならば畫學紙、畫板、消ゴム、小刀、BB印鉛筆、留鋲四個、水彩畫ならばワットマン紙、繪具箱、畫板、HB鉛筆、水筒、木綿一尺、尚室外寫生用として三脚床几の類を携帶せられたし繪具に少くとも左の諸種を用意せられたし
　チヤイニースホワイト。バーントシンナ。ガンボーヂ、インヂゴー。レモンヱロー。オルトラマリン。ヱローオークル。コバルト。プーミリオン。セピア。クリムソンレーキ。又はカーマイン。ライトレツド以上